カテゴリー「22 「さ行」その他の作家」の10件の記事

『雪の断章』佐々木丸美

『雪の断章』佐々木丸美 ★★★★☆

雪の断章 (創元推理文庫)

迷子になった五歳の孤児・飛鳥は親切な青年に救われる。二年後、引き取られた家での虐めに耐えかね逃げ出した飛鳥に手を伸べ、手元に引き取ったのも、かの青年・滝杷祐也だった。飛鳥の頑なな心は、祐也や周囲の人々との交流を経て徐々に変化してゆくが…。ある毒殺事件を巡り交錯する人々の思いと、孤独な少女と青年の心の葛藤を、雪の結晶の如き繊細な筆致で描く著者の代表作。

最近になって次々と復刊されている佐々木作品。デビュー作も文庫化したようです。
「崖の館」で、すっごい佐々木さんのファンになりました。
だけど、この文章は、好き嫌いがかなりはっきり分かれるだろうなとおもいます。
かつて少女だった大人は、なんだか懐かしく、切なく読めると思います。
私はこうゆう少女趣味っぽい文章、好きです。といっても、最初はこの世界に入り込む事が出来ずに、何回か挫折しそうになったんですが、途中からは一気読みでした。

孤児の倉折飛鳥は、5歳の時に孤児院から本岡家という裕福な家庭に引き取られるんですが、そこですさまじいイジメにあいます。飛鳥は、涙を堪えて耐える・・よりも、我慢の限界が来て、本岡家を飛び出してしまいます。寒い雪の降る中、たった一人で立ち尽くす少女。。胸が苦しかったです。そこで、滝杷裕也と出会い、祐也に育ててもらう事になります。飛鳥は、自分は孤児であり、幼い頃、すごく本岡家の人たちに虐げられたという事から、頑固で、自分の心をあまり他人に見せないようになります。

もう、読んでいて、じれったかったです。
もっと言いたい事をはっきり言っても大丈夫なんだよ と言いたくなります。途中で、殺人事件が起きるんですが、そのトリックは結構普通です。トリックうんぬんよりも、飛鳥とその育ての親の祐也さんとの恋物語りですね。読んでいて胸がきゅんきゅんとしました。後、佐々木作品には、知らないうちに同性相手に嫉妬するあまり、意地悪をしてしまう人が出てくるな、と思います。こうゆう人って、思春期の頃に遭遇したりすると辛いだろうなー。本書では「トキさん」ですね。これの姉妹作があるそうなので、そちらも読みたいです。

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『夢館』佐々木丸美

『夢館』佐々木丸美 ★★★★☆

夢館 (創元推理文庫)

崖に聳えるガラスの館。かつてそこで命を落とした少女、千波は再びの生を得て、青年学者の吹原と出会う。しかし二人の前世からの縁と、吹原の一族に潜む愛憎がもたらす過去の悲劇が、千波に新たな試練を課した。前世の思い出を映す未来に導かれるように、千波は崖の館をめざし、歩きはじめる。少女と館を巡る三つの物語、完結。単行本未収録作品「肖像」を弊録する。

本書で「館」シリーズ完結。残念です。もっとずっとこの世界に漂っていたかったなあ。といっても、本書は前二作とは違って、ミステリーというよりは、愛の物語りです。とても真剣な。

崖から転落して命を落とした千波が、新たな生をうけて四つの少女となって吹原と出会います。吹原とは、前作で心の驚異について解説してくれた鑑定家の一人です。ここでは輪廻転生という概念が当たり前なんです。しかも、千波の生まれ変わりともいえるのですが、肖像画の「黒衣の少女」の生まれ変わりでもあるのです。とても不思議なお話し。

主な舞台は吹原家となります。四つの時に吹原に拾われ、千波はそこで育つことになるのですが、前世の記憶がだんだんと明らかになってきます。戸惑いながらも吹原への想いはつのります。吹原家に住んでいる人々は、みな少しずつ歪んでいます。歪みの原因は、吹原という主人への愛です。みながみな、愛されたがっているんです。吹原を好きになると不幸になるとまで囁かれます。

輪廻転生、超常現象、時空を超えた愛、どれもこれもドラマチック。文章も、本書に限っては、まるで詩を詠んでいるよう。この佐々木さんの感性、とても好きです。千波のひたむきな愛がひしひしと伝わってきました。あと、少女が美しい女性へと変貌する様もどきどきしちゃった。佐々木さんの文章は思わず音読したくなります。

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『水に描かれた館』佐々木丸美

『水に描かれた館』佐々木丸美 ★★★★★(満点)

水に描かれた館 (創元推理文庫)

いとこ三人の死の秘密をいだく<崖の館>。財産目録作成のため再び集まった涼子たちだが、招集した鑑定家は予定より一人多く来た。招かれざる客の目的とは。奇妙な緊張を孕んだまま迎えた一日目の夜、聖書を携えた少女が館に保護された。以降、人知を超えた出来事が館で立て続く。幻視的世界の神秘を纏い繰り広げられる密室劇は終局に至って驚くべき展開を遂げる。

佐々木丸美さんの館シリーズ第二弾です。第一弾で由莉ちゃんと棹ちゃんが亡くなってしまったので(千波ちゃんは最初から亡くなっている設定)で、いとこの数は涼子を含む四人となります。三人いなくなった事で、叔母の財産の配当金は倍になったのです。 

第一弾で、いとこの一人が殺され、犯人はもちろんいるんですが、気丈な叔母は、残ったいとこや亡くなってしまったいとこの名誉を世間から守るために、あえて事故死だったっと片付けます。今回は、途方もないお金持ちの叔母の館にある財産の目録を作成する為に鑑定家が呼ばれ、そこでまた館という密室で殺人がおこります。

このシリーズが大好きです。読んでいて本当に楽しいんですよね。鑑定家を四人呼んだのに、実際に来たのは五人。どの人が怪しいんだ~とドキドキしながら読みました。物語りの序盤から不可思議な事が次々と起こります。鏡に白い人影が映ったり、椅子に座ろうとしても何かが邪魔をしていて座れなかったり、傍で見ている限りは「何を言っているんだ?」という感じなんですが、その本人たちはいたって真面目。嘘をついてる訳ではないんです。

鑑定家の中に紅一点、石垣女史という女性がいるんですが、この女性が印象的だったな。最初は怒ったようなぶっきらぼうな態度を皆に示していて、ちっとも魅力的ではないんですが、ある男性に恋心を抱いてからは、見違えるように綺麗になるんです。心の持ちようによって、ちょっとした仕草や表情が女性らしくなるんですね。本書では、殺人事件のトリックというよりは、もっと精神的なもの、「心」に焦点があてられて語られます。 そのみんなの意見、議論、解説がすっごく面白いんです。ちょっとだけオーバーかな?と思う所もありますが、確かに人間の心ほど、複雑でしかも正直なものはないのかもしれない なんて感じます。

前作では、哲文君に恋心を抱いていたはずの涼子が、鑑定家の吹原という男性に猛烈に思いをよせます。熱に浮かされたように。なんだか哲文君が可哀相だった。。やはり、キーワードは、「黒衣の少女」という絵なんですよね。

心理学、心の驚異についてのお話が沢山書いてあるので、それを読めただけでも、本書を読んでよかったなあ、と思いました。

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『崖の館』佐々木丸美

『崖の館』佐々木丸美 ★★★★★(満点)

崖の館 (創元推理文庫)

財産家のおばが住まう崖の館を訪れた高校生の涼子といとこたち。ここで二年前、おばの愛娘・千波は命を落とした。着いた当日から、絵の消失、密室間の人間移動など、館では奇怪な事件が続発する。家族同然の人たちの中に犯人が?千波の死も同じ人間がもたらしたのか?雪に閉ざされた館で各々推理をめぐらせるが、ついに悪意の手は新たな犠牲者に伸びる。

「雪」「崖」「館」・・・素敵なキーワードが沢山。すごく好みの作品でした。楽しい時間だった。

叔母がすっごいお金持ちで、しかも人里離れた崖の上に大きな館に住んでいるなんて素敵だな~。佐々木丸美さんの事は、桜庭一樹さんの読書日記で知りました。やっぱり桜庭さんは面白い本を沢山知っていますよね。尊敬。冬休みを利用して、高校生の涼子をはじめとして5人のいとこたちが崖の館に集まります。叔母さんが養女として育てていた千波ちゃんといういとこは、崖からの転落で泣くなっています。その千波ちゃんという人物の設定がとても素敵なんです。本を読んで海を眺めていればいつまでも機嫌よくすごしているような女の子なんです。館にはもちろん図書室があります。コレクターが涎を垂らしそうな古書も沢山。何故かというと叔母さんは千波ちゃんを溺愛していたので、お金の力にまかせてありとあらゆる図書を集めてやっていたんです。そしてそれを千波ちゃんはどんどん読破していって、あっという間にいとこの誰もかなわない教養と膨大な知識を身につけたのです。それだけではなく、女性としても美しく成長していって、いとこの研さんと婚約までしていたんです。だけれども、崖から転落してしまうのです。さて、それは事故死か?殺人か?

高校生の一番甘やかされたであろう涼子の視点で語られるので、すらすらと読む事ができます。私は、思春期の頃にいわゆる少女小説を夢中で読んでいた方なので、この文体は好きだけど、苦手な人もいるかもしれないな~と思います。 キーワードになるのは絵の部屋に飾ってある「黒衣の少女」なんだろうな。これは生きている頃に千波ちゃんが手に入れてきた絵だけど、いとこたちはみんなこの絵に惹かれます。涼子と仲良しというか、ほのかな恋心ををお互いに抱いている哲文君は、大人ぶってかなり小難しい議論をよく展開するのですが、その内容がすごく面白いんですよね。「リルケ」「パステルナーク」「モナ・リザ」「ゲーテ」「シェークスピア」等など、沢山の芸術家の名前が登場します。まるで自分もい知識人になったような気分に浸れました。

一見穏やかに見える館なんだけど、一枚の絵が亡くなったのをきっかけに、奇妙な事件や殺人が起こります。雪がひどくて交通も電話網もストップしてしまって、本当に閉じ込められたようになるのです。しかも犯人はいとこたちの誰かなのです。犯人は途中くらいからなんとなくわかりました。でもはっきりとした動機まではわからなかった。その動機を読んだ時、無性に淋しくなりました。

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『爆心』青来有一

『爆心』青来有一 ★★★★☆

爆心

私は昭和20年8月9日11時2分の白い光の中から現れた-。被爆したその日から「生」が始まった男が過去と行く末に思いをはせる「鳥」ほか、長崎の爆心地周辺で生きる人々を描く連作短篇集。

お初の作家さんです。青来有一さん。せいらいゆういちと読みます。長崎の役所に勤めながら作家もしているそうです。

私は長崎生まれの長崎育ちなので、原爆には関心がありますというか、嫌でも関わってきます。母方の両親は被爆して亡くなりました。もし原爆が投下されていなかったら、母方の祖父母に逢えたかもしれないのに。。父方の両親は満州に避難していて、助かったそうです。そうそう、この本は桜庭一樹さんの読書日記でしりました。さすが桜庭さん♪

タイトルは全て漢字一文字です。「釘」「石」「虫」「蜜」「貝」「鳥」。

久しぶりに小説を読んだな~という気分になりました。普段、短編集ってなんとなく苦手なんだけど、本書に限っては、とっても良かったです。根底に流れているテーマはもちろん、「原爆」や「キリスト教」なんだけど、重くもならず、ふむふむと読み進める事が出来ました。人間の無力さ、ちっぽけさ、を静かに訴えてくる作品たちですね。

けっこうブラックというか辛口なストーリーなんですよね。一生懸命生きてきた夫婦は、息子が殺人者になったり、知的障害をもっている男性が、母親が死にそうだし、幼なじみの友人は警察に捕まりそうなのに「せっくすばしたかとです」とマリア様にお願いしちゃったり。

一番はっとさせられたのは「虫」という短編。原爆にあって、家族を失い、自分自身も瀕死の重体で、リヤカーで運ばれているんですけど、その道中でウオマイという小さな虫がヒョイと飛んできて、「まだ、生きておるね?」と主人公に飄々と聞くんです。その場面がすごく衝撃だったな。虫に見下ろされる人間。そんな原因(戦争)を作ったのも人間。愚かな人間なのです。しかも、この女性は足に傷跡を残しながらもなんとか生き延びて、恋をするのですが、その恋は実りません。好きだった男性は違う女性と結婚してしまうのです。でも、一度だけその男性と不倫の関係になったことがあるんですが、その彼はとても立派な人で、キリスト教の布教にも熱心な人なのですが、主人公を抱く時だけは、マリア様が見ている・・と戸惑う主人公に対して、「そげんもんは、ただの白磁の人形でしかなか。中はからっぽやけん」なんて言うんです。それでも主人公の女性はずっとずっと彼の事が好きなのですが。 信仰心がどんなに深くても、醜く嫉妬をしてしまう時があるのですね。

読んでいて泣きたくもなるし、笑い出したくもなる読書でした。

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『1000の小説とバックベアード』佐藤友哉

1000の小説とバックベアード

『1000の小説とバックベアード』佐藤友哉 ★★★☆☆

僕は「片説家」。「小説家」と違って、純粋に「特定の個人に向けて物語りを書く」仕事だ。そこにあるのは、創作とはいえないリクエストとマーケティングだけ。いや、正確には「片説家」だった。四年間この仕事をしてきたが、今さっき解雇されたのだ。27歳の誕生日だというのに・・・。あてもなく過ごしていたところへ、「私のために小説を書いて欲しい」という女性が現れた。奇しくも、失踪しているという彼女の妹は、かつて僕のいた会社が、片説の原稿を渡した相手だという。

本当に佐藤友哉っぽい作品だな~と思いました。他の作家さんが書かないような事を書かれるんですよね。三島賞を受賞してるだけあって、設定が面白かったです。本にまつわる内容なので、本が好きな人にはいいと思う。

「片説家」という職業が面白い。個人の為に書く。私も書いて欲しいな、ものすごくやる気が出る本とか、失恋からすっかり立ち直る本とか。

「片説家」という職業を置く事によって、小説とは何なのか??小説は誰かの役にたっているのか?小説家は職業なのか?という佐藤友哉さんの問題提起だなと思いました。

9頁から10頁にかけて、ズラッと本のタイトルが並べてあるんだけど、あ、これは知ってる、これはまだ読んでいない とか 楽しかった。

佐藤友哉さんは、ずっとこうゆう感じの作品を書いていくのかな?

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『世界の終わりの終わり』佐藤友哉

世界の終わりの終わり Book 世界の終わりの終わり

著者:佐藤 友哉
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

『世界の終わりの終わり』佐藤友哉 ★★★

初佐藤友哉さんでした。なんなんでしょうか、この不思議な小説は(笑)。著者の自伝的小説なのかなあ? 作家になりたくてなりたくて、やっとその夢が叶った、でも、書く作品はことごとく売れず、講談社からはクビ宣告されてしまった・・・って、これは佐藤さん本人の事??確か、メフィスト賞を取られましたよね。『フリッカー式・・・』で。

主人公の妹は、電車事故で死んでしまうんですが、その妹が、脳内妹として登場します。なんか、この設定だけで、少し笑っちゃいました。「小説が書けない俺は、堕落していきます」みたいな。

しょうもないお話なんですけど、何故かクスクス笑ってしまう所が結構ありました。あまりの方向音痴のせいで、なかなか東京タワーにたどりつけなかったり、宗教団体の勧誘をしている女の子・舞然姜華夢璃告里子(まいぜんしょうかむりこくりこ)とのかけあいが面白かった あはは。

なんてゆうか、癖になりそうな作家さんです。図書館でみかけたら、他の本も読んでみたいと思います。

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『また会う日まで』柴崎友香

また会う日まで Book また会う日まで

著者:柴崎 友香
販売元:河出書房新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

『また会う日まで』柴崎友香 ★★★★

あらすじ・・・好きなのに今は会えない人がいる……有麻は25歳OL。高校時代、修学旅行2日目の夜。同級生とのある記憶を確かめるため、約束もなしに上京。6日間の東京滞在で、有麻は会いたい人に会えるのか? とびきりの恋愛小説!

『きょうのできごと』が映画化された作家さん。以前、『青空感傷ツアー』がかなりよかった

ので、図書館で予約して借りて読みました(^^*) ♪

読了後に感じたのは、ものすごい柴崎ワールドを作っているんだなぁということ。

ひたすらに情景描写や心理描写が緻密で細かい。だけど読ませる  

そんな感じです。

構成は、「月、火、水、木、金、土」の6章から成り立っています。

その曜日に起こった事、感じた事がつらつらと綴られています。

とにかく文体が面白い!!『ーーに乗ろうとしたらーーが綺麗だったからーーだなって思ってーーの右隣りに腰掛けてーーを眺めてみたらーーが通り過ぎていった』みたいな感じ(^^;;;

内容も、高校の修学旅行の時にみんなでやった占いで自分を「セックスフレンド」と結果的に位置づけた鳴海君に、25歳になってから会いに行く。。という内容。

ただ、それだけの内容なのに、胸がグッと苦しくて、なんだか切なくなりました。

ここに書かれていない日曜日が気になります。

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『ジャンプ』佐藤正午

ジャンプ

買ったきっかけ:
佐藤さんという名前の作家さんって多いですよね。一人一人の区別をつける為にも一度読んでおきたいと思いました。(「5」という作品も気になっています)。

感想:
あらすじ・・・その夜、「僕」は、奇妙な名前の強烈なカクテルを飲んだ。ガールフレンドの南雲みはるは、酩酊した「僕」を自分のアパートに残したまま、明日の朝食のリンゴを買いに出かけた。「五分で戻ってくるわ」と笑顔を見せて。しかし、彼女はそのまま姿を消してしまった。「僕」は、わずかな手がかりを元に行方を探し始めた。失踪をテーマに現代女性の「意志」を描き、絶賛を呼んだ傑作。------------------------

面白かったです。内容は、付き合って半年の彼女が失踪して、その彼女を探す・・・というただそれだけの内容なんですが、書き方によって、こんなに面白くなるんですねー!!びっくりです。
「一杯のカクテルがときには人の運命を変えることもある」なんかかっこ良いですね。
私も個人的ながら最近は知り合いや一人でちゃんとしたBARに行くようになりました。
ここに出てくる”アブジンスキー ”なんかはとても飲めません 吐いてしまいます。
ちなみに”アブジンスキー”というカクテルは、アブサンとジンとウイスキーのカクテルです(^^;; それは強い。。

彼女を探しながらいろんな人に出会います。南雲はるみのお姉さん、コンビニで南雲はるみに助けられた女子学生、病院先で旦那が死んだばっかりの未亡人。いろんな駆け引きみたいなお話しが面白かったです。

オチには本当にびっくりしました!!
まさかあの時のあの人が・・・!!!
かなりな衝撃でした。

おすすめポイント:
好きな人を振り向かせたかったら、これくらいの行動力が必要なのかも。

ジャンプ

著者:佐藤 正午

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『青空感傷ツアー』柴崎友香

青空感傷ツアー

買ったきっかけ:
『きょうのできごと』(未読)が映画化になったということで、最近自分の中で注目していた作家さんなので。図書館本。

感想:
苦しい恋が終わった時。。失恋した時。。私は何をしたいだろう。引越し、部屋の模様替え、本の馬鹿買い・・いろいろあるけど、放心した心には、旅行がぴったりな気がします。
ここに登場する誰もがふりかえる美貌の持ち主・音生(ねお)の傍若無人な行動が、最後まで目が話せませんでした。もちろん最初は、時や場所を選ばず、自分勝手に行動する音生に嫌悪感を少し持ちましたが、ラストに進むにつれて、本当に親友にしたい子ってこんな子かも。。と思いました。気取ることなく、女の本音を言い合える。時には大きな喧嘩をしたりして。でも、音生の行動力のおかげで、何事にも優柔不断な芽衣はいろんな所を旅する事が可能になるんですよね。死ぬほど綺麗な夕陽を見れたり、トルコが寒くて死にそうだったり。そして日本に帰ってきてからは永井君に逢ったり。音生と芽衣はどちらも面白いキャラクターをしていて、双方天然だと思います。人生には、こうゆう親友との時間の過ごし方もあるんだなって思いました。

おすすめポイント:
失恋したら、出不精の私でも、絶対旅行に行って、死ぬほど綺麗な景色を見るぞーって思える作品。

青空感傷ツアー

著者:柴崎 友香

青空感傷ツアー

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