カテゴリー「19 柴田よしき」の5件の記事

『聖なる黒夜』柴田よしき

聖なる黒夜

『聖なる黒夜』柴田よしき ★★★★☆

悪魔のように悪賢く、美しい男妾あがりのヤクザ…それが、十年振りに麻生の前に現れた山内の姿だった。十年前の気弱なインテリ青年はどこに消えたのか。この十年の間に何が起こったのだ?新宿を牛耳る大暴力団の幹部・韮崎誠一惨殺事件を捜査する麻生は、次第に過去に追い詰められ、因縁の波に翻弄されて暗い闇へとおちていく…。愛と宿命に操られた者たちの果てしなく長い夜。人間の原罪を問うて、深い感動を呼ぶ傑作。

RIKOシリーズを読む前に、読んじゃいました。上下二段組で、なかなか読み応えがありました。個人的には、18禁だと思います。かなり濃ゆーいゲイの描写があります。読んでいて、「えっとそれってどんな?」みたいな場所がいくつかありました。BLは苦手なんですが、本書に限ってはどんどん読めました。

山内練の、過去のお話がすごく辛くて、かわいそうだった。冤罪についてかなり考えさせられます。寝て起きたらいきなり犯罪者になっていた なんてきつすぎる。警察は正義というイメージがあるけれど、取調べの際に行われる事は、かなり残酷な時があるんですね。

なんだか、出てくる男性が次から次にゲイとかバイとかで、びっくりしました。麻生さんまで・・・。麻生警部の別れた奥さんの件がわかってくるにつれ、読んでいて胸がギューと苦しくなりました。

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『猫は密室でジャンプする』

猫は密室でジャンプする (光文社文庫)

 『猫は密室でジャンプする』柴田よしき ★★★★

今年8作目。

名前・正太郎(雄猫)、毛色・八割黒に二割白(長めの毛足)、飼い主・桜川ひとみ(ミステリー作家)、住まい・琵琶湖近郊、友犬・サスケ(チャウチャウ系の雑種)、特技・推理―。飼い主を“同居人”と呼び、明快な推理で事件を解決してしまう正太郎。謎解きには、こだわりや、仕掛け、いたずらが満載。猫好き、ミステリー好き絶対満足。猫探偵の六つの事件簿。

個人的には、私は犬を飼っているので、わりと犬派なんですが、最近猫もものすごく好きになりました。もう、大阪弁の猫の正太郎が可愛くて、しかも知的で面白かったです。

6編からなっているんですが、柴田さんはやっぱり上手だなぁって感心しました。マンネリになることなく、視点がいろいろと変わった構成になっていて退屈する事なく楽しんで読めました。

『愛するSへの鎮魂歌』・・桜川ひとみ著作の「愛するSへの鎮魂歌」という短編を読んだある男は、自分のイニシャルがSという事もあり、桜川ひとみこそ、自分の運命の相手である!と思い込み、彼女に近づくべく、様々な手をつかうが・・・。  ストーカー男性のお話です。視点がストーカーという事もあって、なるほど、こうゆう風に妄想を膨らませるんだ、と可笑しかったです。

『正太郎とグルメな午後の事件』・・正太郎の飼い主、桜川ひとみと、浅間寺のおじさんと、その飼い犬のサスケと、グルメ記事の取材にでかける事になったのだが、どうも誰かにつけられている・・・。ふふふ、桜川ひとみという女性がかなりユニークな事がわかる作品。ここに出てくる食べ物がすごく美味しそうでお腹がなりました。麦代餅・あぶり餅・豆餅。食べたい。

『光る爪』・・徹の愛人の女性は、わざと徹の背中に爪をたてて、あとを残した。奥さんへのメッセージとして。そして徹は、それを飼い猫のしわざという事にするが・・。すごく切ない事件。愛するがゆえに。好きだからこそ。男のうそ。男の勘違い。なんとも後味がしょっぱい作品でした。

『正太郎と花柄死紋の冒険』・・マンションの花壇の中で殺されていた猫は、ダイイングメッセージを残していた。足跡を花柄のようにつけて・・。 この本の中で、個人的に一番好きな作品。マンションで飼われているいろんな猫が集まって、会議みたいなものを開くんですけど、それが各々個性的で、大阪弁で楽しい。飼い主の桜川ひとみの不純な動機での朝の散歩が少し共感できて楽しかった。

『ジングルベル』・・29歳の葉月は、クリスマスを前に焦っていた。クリスマスを一緒に過ごしてくれる男性がいないのである。そこでいろいろ奔走した上で、理想的な相手をみつけたのだが・・。  うーん。独身の私にとっても、すごく胸が痛い話し。私はクリスマスとか、あんまり気にならないけど、結婚はやっぱり気になるし。でも、教えられました。焦っていると大切なものを見落とすという事を。結果オーライです。

『正太郎と田舎の事件』・・ミステリのネタに困った桜川ひとみは、いかにも舞台になりそうな蔵を持っている玉村一馬の家に、浅間寺のおじさまと共に、遊びに行くことになったのだが、そこには「密室殺人」が待っていた・・。  わりと本格ミステリという感じでした。壊された腕時計・ビデオの仕掛け など等。ああ、こうゆう風にして、殺人が計画されたのか!!やられた!!でした。

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『水底の森』柴田よしき

水底の森 上 (1) (集英社文庫 し 39-2) Book 水底の森 上 (1) (集英社文庫 し 39-2)

著者:柴田 よしき
販売元:集英社
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水底の森 下 (3) (集英社文庫 し 39-3) Book 水底の森 下 (3) (集英社文庫 し 39-3)

著者:柴田 よしき
販売元:集英社
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 『水底の森』文庫版 上下 柴田よしき ★★★★

今年、3、4冊目。

下町のアパートの一室で、」顔を潰された身元不明の死体が発見された。その部屋に住んでいた若い夫婦は行方不明。現場にはエンドレステープに録音されたシャンソンが流れて続けていた。誰が、何のために?歌に込められた犯人のメッセージは何か?やがて第二の殺人が----。所轄刑事の遠野は行方をくらましたその女・風子を追い始める。ノンストップサスペンスの幕があがる。

風子の逃避行は続く。犯人は果たして彼女なのか。犯した罪を償うために死に場所を探しているのか。運命に翻弄された風子の不幸な人生をたどるうちに、刑事・遠野の心の中で何かが起きる。追う者と追われる者。逃避行の行き着く先は再生か破滅か。ひとはひとりで生きるのが怖いから愛しあい、ひとりで死ぬのが怖いから愛しあうのか----。人間性の深淵を描ききる長編ミステリついに完結。

大好きな柴田よしきさんの長編ミステリィ。お友達から借りました。まず、高見健児と高見風子夫婦が住むアパートの一室に顔を潰された死体が発見される所から話しは始まります。ただ殺すのではなくて、顔を潰すという異常性。そして次の日、アパートの近くで夫とみられる高見健児の死体が見つかります。風子は行方不明。どうして風子は逃げたのか?

もう、なんてゆうか、殺人事件とかゆうより、風子のあまりにも可哀相で哀れな人生から目が離せませんでした。はらはらどきどき。母親が浮気した事によって、「お前は本当の子ではない」と父親から言われ、虐待され、村を母親と一緒に逃げ出してから、小さな借家に住むんですが、そこが全焼して、親戚の家にお世話になります。その時、運悪く母親が体調を崩して、入院してしまいます。それにかこつけて、叔父は風子に性的嫌がらせを始めます。(この叔父さん最低ですね)。それから逃げるように、水商売をして独り立ちする風子。それでも、叔父からはお金の催促があって、決して風子の生活は楽ではないのです。でもそんな時、風子は恋をします。それが高見健児。もうすぐ結婚という時になって、風子はパトロンから無理やり心中未遂事件を起こされてしまいます。それで、大好きな高見健児は非情にも風子からの連絡を拒否しました。風子は失恋したのです。

ここまででも、かなり波乱万丈な女性です。でもこの後、やくざの女になってしまったり、風子には様々な悲しみが襲います。

そんな風子を追いかけている刑事である遠野要。彼も風子を追いかけていくうちに、もう元には戻れない道を選択してしまいます。別れたことを後悔している元不倫相手の女性。要の家族の秘密(すごくびっくりしました)。この要と風子の逃避行がなんとも切なくて切なくてたまりませんでした。

殺害現場で流れていたシャンソン。。もう森へなんかいかない なんとも物悲しそうな曲です。

村松政重・妻の多恵。私立探偵の村上。それぞれに少しずつ事件に関係しているんです。読み終わった後、やっぱり柴田さんは上手!!と感心しました。

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『好きよ』柴田よしき

好きよ (文春文庫 し 34-7) Book 好きよ (文春文庫 し 34-7)

著者:柴田 よしき
販売元:文藝春秋
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 『好きよ』柴田よしき ★★★★

あらすじ・・・先家董子の同僚愛果が「好きよ」という一言を遺書に自殺した。その後、董子の身の回りには不可解な出来事が頻発する。死の影に潜む「邪悪な存在」との戦慄の闘いの果てにある真実とは!?

さすが柴田よしきさん。面白かったです!結構分厚い本なんですが、ページを捲る手が

とまらずに、どんどん読むことが出来ました(^^*) ♪

「先家」と書いて「さくや」と呼ぶ。もうこの名前からして、なにか因縁的なものがあるのかな

って思いました。主人公・先家董子の仕事場の同僚が、「好きよ」という遺書を残して

自殺してしまうんですが、その「好きよ」が誰を指すのか、ラストでものすごくびっくりしま

した!!でも、柴田さんらしい感じはしました。

これは、恋愛小説ともいえるし、ミステリィともいえるし、オカルトともいえるし、ホラー

ともいえると思います。終盤にかけては、これはSFだったのーーー???という感じで

読みました(^^;;;

閉鎖的な島や村、それにまつわる風習。。個人的に怖いなあって思います。

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『Miss You』柴田よしき

Miss You (文春文庫)

買ったきっかけ:
『ワーキングガールウオ−ズ』(感想はまだ)がすごく面白かったので、他の作品も読んでみようと思い、図書館で借りました。

感想:
あらすじ・・・これはプロの遣り口なの。男と女を別れさせるプロが仕組んだことなのよ。あのポルノビデオが偽物だと証明されても、あなたは二度と純情可憐なお嬢様だとは思われない。あなたがいくら、誰かに罠にはめられたと叫んでも駄目なのよ。誰かがあたしを憎んでる。ノンストップで駆け抜ける待望の書下ろしミステリー。---
 
本当に柴田よしきさんは上手だなあってつくづく感じました。結構分厚い本なんだけど、次々と主人公有美にふりかかる災難や、仕事などが気になって、どんどん読んでしまいました。

今まで人に憎まれるような事をしてきたつもりはない優等生タイプの有美。ストレートで東大を卒業し、出版社で働いています。この、出版社での有美の忙しさや働きぶりが、読んでいてすごく気持ちよかったです。
いきなり婚約者が自殺未遂をはかって、婚約破棄をされ、命まで狙われそうになるんですが、くじけそうになりながらも、歯をくいしばってそれに立ち向かう有美は同じ女性として、とても共感できるものでした。
時として、ほんのささいな事、過去のほのかな恋心、無邪気さ等が誰かの人生を駄目にして、憎悪を生んでしまうとしたら。。
生きていくのって大変だなーと考え込んでしまいます。

おすすめポイント:
出版社が作家さんを育てていく状況などが詳しく描かれていて、楽しいです。

Miss You (文春文庫)

著者:柴田 よしき

Miss You (文春文庫)

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