カテゴリー「03 石田衣良」の2件の記事

『波のうえの魔術師』石田衣良

『波のうえの魔術師』石田衣良 ★★★★☆

波のうえの魔術師

プータロー青年と謎の老人が銀行に仕掛けた罠とは?
奇妙な老紳士がマーケットという渦巻きにおれを引き込んでいく。二人で挑んだ「五週間戦争」の行き着く先は? 痛快経済サスペンス

時々むしょうに手に取りたくなる石田衣良さんの作品。難しいテーマをポップに優しく書いてくれる所に魅力を感じます。本書は、フジテレビ系の連続ドラマになったらしいですね。知らなかったです・・・。面白かっただろうな。

個人的にサクセスストーリーは大好き。大学を卒業しても就職せず、中途半端はパチプロとして日々を退屈に送っていた白戸則道は、ある日不思議な小塚と名乗る老人と出会い、一気に株の世界へと踏み込んで行く事になります。

まず、小塚老人が住んでいる家がなんだか夢みたいで素敵。外側はボロボロなのに、中に入るとものすごいお金がかかっている家・・・パソコンが何台もあって、そのモニターには株の波が絶え間なく動いている。想像しただけでなんだかうっとりしちゃいます。私自身が、株にもコンピューターにもめっぽう弱い(ブログを書くくらいが精一杯)ので、パソコン一つでお金を生み出せる人たちってすごいな~と思うのです。小塚老人がゆっくりと最高の豆で淹れてくれる珈琲が美味しそうで美味しそうで。。

白戸が株を勉強していく過程がとっても面白かったな。まずは朝刊を隅々まで読む事。気になる記事があったら切り抜いてファイルする事。それと株式欄からまつば銀行の前日の終値をノートに書き込む事。・・・たったこれだけなんです、最初は。他には一日に一つ小塚老人に質問をする事。これで月給25万だなんて!!私もやりたーい(笑)。

恋人のミチルは、株にのめり込んで行く彼を見て去ってしまうのですが、その気持ちはほんの少し分かります。急にすっごい遠い人になってしまったような。好きとかいう感情を通り越して他人になってしまう感覚かなあ。

ラストが、これまたびっくりなんだけど、白戸の未来は暗くはないし、なんとなく爽快な気分でした。

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『美丘』石田衣良

美丘

買ったきっかけ:
装丁にある女性がすごく綺麗だったので。
それに惹かれて図書館で借りました。

感想:
あらすじ・・・美丘、きみは覚えているだろうか。ぼくときみがいっしょに暮らしはじめた八月。あの夏の光と夜のやさしさを―。残された命を見つめ、限りある生を全力が走り抜けた美丘。彼女が生きたことの証として最期を見届ける太一。奇跡のラストシーンに向かって魂を燃焼しつくした恋人たちを描く、号泣の物語-----------------

久々に泣きました。グスングスンとティッシュ片手に読みました。
こうゆう、「セカチュー」系というか、彼女が死んじうお話しって、自分には合わないのかな??なんて思いながらなんとなく軽い気持ちで読んで行ったんですが、本当にやられました。しかもこの”美丘”の考え、強さ、無邪気さ。。これがすごく新鮮だった。
プロローグにあるように、美丘ではなくて本当に嵐の丘・嵐が丘のような感じ。
難病に冒されているヒロインはなんとなく優等生で心が優しいイメージがいままでありましたが、美丘は違います。シモネタばかり言ったりするし、気になった男性ならば、友達の彼氏でも寝取っちゃう。可愛い女の子ならば、キスしたりショーツの中にまで手を入れちゃう。。。そんな破天荒な女の子です。だからこそ、ラストにかけての、壊れていくさまは、読んでいて涙が止まりませんでした。
カレーやシチューという定番メニューが作れない 何をどうすればいいのかわからない・・・ものすごい恐怖だとおもいます。「自分らしくいられる時間はあとどの位ですか?」と医者に聞くシーンは胸が痛かったです。あまりにも若い 若すぎます(;_;)。
もちろんラストは悲しい終わりだったんですけど、私は何故か、泣きながらも、「明日から一日一日を大切に過ごそう」とか「好きな人ができたら全力で愛そう、永遠に」とか、前向きな感情が沢山出てきました。

おすすめポイント:
・人を愛する事
・愛し方は人それぞれ
・全力で人を愛する事の意味
・・・等を考えてしまいます。

美丘

著者:石田 衣良

美丘

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